釣り超初心者の釣り奇行

海釣りで千葉県を中心に活動中

足漕ぎカヤック購入の経緯

遂に船を購入しました。

船と言っても購入したのはカヤックです。

 

船舶2級と水上バイクの免許を持っているので

中古のプレジャーボートから水上バイクまで色々じっくり比較検討したのですが、

最終的に当初は全く予定になかったカヤックとなり、自分でも少し驚いています。

参考までにその経緯を以下にまとめたいと思います。

 

最初はやはり「何に乗りたいか?」で決めようとしていましたが、

結局、維持して使用できる環境を用意できるかで決定してしまったので

そういった観点でまとめたいと思います。

 

マリーナに船を保管できるか

激安マリーナだと1フィートあたりの保管料は月1000円くらい。

比較的小さいプレジャーボートで15フィートだと

月15000円で年間18万円です。

見つけたマリーナは入会金や施設利用料もないのですが、

かわりに上下架料金が都度10000円。

シーズン6ヶ月間、月3回利用したとして18万円。

オフシーズン6ヶ月は全く利用しなかったとしても年間で合計36万円です。

これでも色々マリーナを調べましたが、安い方だと思います。

 

あと気になったのはマリーナの営業時間で、

だいたい早くてもAM7〜8くらいにオープンでPM6くらいクローズします。

夏の日が長いときには、朝夕のマズメに釣りができません。

 

高い維持費で既に無理気味でしたが、

営業時間がダメ押しとなり、真っ先にマリーナは除外されました。

マリーナを利用しないということは、

憧れの15フィートクラスのプレジャーボートが選択肢から消滅しました。

 

月極駐車場に船を保管できるか

自宅はマンションなので新たな駐車スペースは借りるしかありません。

月極駐車場だと広さ的に15フィート程度までの船だったら

駐めることが可能かもしれませんが、

大きい船だと一人で海にエントリーするのは不可能に近いので、

エントリーするならマリーナで上げ下げしてもらう必要がありそうです。

しかしマリーナで上げ下げすると

金額的に最初からマリーナに預けるのと大きな違いはなくなってしまいそうなので、

わざわざ無人で無防備な駐車場に保管するメリットが見出せません。

駐車場を利用するなら自分で海にエントリーできそうな

ホープボートや水上バイクが選択肢になりそうです。

しかし水上バイクは悪戯や部品盗難にあいそうで敬遠してしまいます。

 

そして海近くの月極駐車場に何度か問い合わせましたが、

全て船は置けないとのことでした、、、

房総の富津あたりまでいくとかなり月極駐車場料金は

月2000〜3000円とかもざらで安いのですが、、、

今思えば、常に「船は置けますか?」と聞いてしまってたので

もしかしたら「軽トレーラーは置けますか?」と聞けば

少しは可能性があったかもしれません。

 

もっとじっくり探せばあるとは思いますが、

結局ひとつも見つからなかったので駐車場に保管する方法は見送りとなりました。

 

貸倉庫に船を保管できるか

貸倉庫の大きさにもよりますが、

例えば君津で一番小さい倉庫でも以下のような料金が発生します。

f:id:geh00044:20210808224954p:plain

貸倉庫の料金表

 

一番小さい倉庫でも分割のホープボートやゴムボートなら十分入りそうで、

2馬力エンジンも置けそうです。

 

料金は一番狭くて月1万円くらいです。

でも分割ボートとかなら家のベランダなど置けないこともありません。

広い倉庫だったら水上バイクも軽トレーラーごと置けそうですが、

それだと年間33万円くらいなのでマリーナと同じくらい高くなってしまいます。

貸倉庫もメリットが見出せず見送りとなりました。

 

家に保管して車で運ぶ

自宅はマンションなので自宅に保管となると、

選択肢はかなり限られてきます。

そして車で運ぶとなると屋根か車内になると思いますが、

屋根は以前キャリアを取付けて数年後に外してみたら

かなり跡が残ってしまった事がありました。

それにスピードを出したら落ちてしまいそうで怖いので、

車内に積める船の候補としては、

 

・ゴムボート

・分割ホープボート

・分割カヤック

 

の3種類のみとなりました。

まずゴムボートですが、

湖とか陸が近い釣りだったらいいのですが、

海はどうしても遠くなってしまい危険そうなので最初に見送りとなりました。

(安全なゴムボートも存在するのかもしれませんが)

 

残ったのは分割ホープボートと分割カヤックです。

これはかなり迷いました。

分割ボートを見送った理由としては、

分割ボートの場合、船外機がセットになってくると思いますが、

2馬力船外機は輸送時、基本横には出来ないので、

スタンド等を使って立てたまま運ぶ必要があると思います。

分割ホープボートは私の車の車内にギリギリ入るサイズなので、

2馬力エンジンも積むとなると、助手席は一番前に移動しないと無理そうです。

そうなるともちろん助手席に人は座れません。

f:id:geh00044:20210809024722p:plain

分割ホープボートを軽自動車に積んだ場合の画像

 

分割でもホープボートは大きくて、

エンジンの移送やメンテも面倒なので見送りとなりました。

 

対してカヤックですが、

手漕ぎだと疲れそうで釣りもし辛いと思っていて、

最近まで足漕ぎタイプの存在をよく知りませんでした。

足漕ぎだったら長時間こいでも自転車感覚だそうで、

Youtube動画でも楽そうなのが確認できました。

これだったら2馬力エンジンには敵わないものの、

そんなに長距離でなければ移動もしやすそうです。

それに足漕ぎタイプは手漕ぎタイプより船体の幅が広く、

比較的横方向に対する安定感もあるようです。

(その分、速度は劣るようですが)

 

幅はホープボートより狭いですが、その分コンパクトに車内に積めそうですし、

2馬力エンジンもないので助手席には普通に人が座れそうです。

なんだったら2列目も一人座れるかもしれません。

家での保管も分割タイプだとベランダなどに立てかけておくことができるので

場所をあまりとりません。

 

最終的に分割足漕ぎカヤックを選択した大きな理由は

・エンジンを使わなくても移動が容易

・車内に積んでも余裕がある

・導入のハードルも低く維持費はゼロ、メンテも容易

といった理由からになります。

 

また先日、海で手漕ぎカヌーを体験する機会がたまたまあったのですが、

思っていた以上にカヌーは安全なのがよく分かりました。

安全といっても船体の中は空洞なので、ハッチを開けっ放しにしたまま

ひっくり返ってしまい水が大量に浸水したら危険だと思いますが、

それでも分割タイプは船体が前後に完全に分かれているので、

一気に前後が同時に浸水することはまずないはずです。

 

あとは分割タイプなので航行中に分割!なんてことにならないかは心配でしたが、Youtube動画で合体したカヤックを分割するのに苦戦している様子を見た後は

心配していません。

特に下からと前後左右からの衝撃には強い構造のようで、

しいて言えば上からの衝撃に弱いようです。

しかしそれも左右にあるベルトでしっかり固定されていれば大丈夫なようです。

ですので覆い被さるような大波が来て、ベルトが外れていなければ

航行中に分割してしまう事はまず無さそうです。

 

ちなみにもし大波がきて船上に大量に海水が浸水しても、

カヤックは持ち前の浮力があるので船体が沈むことはなく、

排水穴から急速に排水されるはずです。

 

f:id:geh00044:20210809113733p:plain

排水口は画像の後部だけで5箇所、前部は3箇所+1(足漕ぎを取り付ける穴)があります。キャップで塞がった状態ですが、ひっぱれば簡単に外すことができます。全てのキャップが塞がっていても、前部の足漕ぎ取り付け口から排水されますが、後部も2箇所くらいは排水するためにキャップを取っておいた方が良いかもしれません。通常キャップを取ってもそこから浸水することはありません。もしキャップを取って浸水するようだったら荷物の積み過ぎだと思います。

 

対してホープボートは一度大量の海水が浸水すると浮力を失ってしまうので、

排水も浮上もかなり難しいと思います。

ひっくり返ってしまった場合も同様です。

カヤックだったら自力でひっくり返して元に戻す事が可能だと思いますが、

ホープボートはひっくり返すことができても、

そこから排水させて浮上させるのはかなり難しいと思います。

しかしそんな荒れた天気に海に出ることはないので、

私の車の車内さえ広ければ分割ホープボートにしていました。

それに分割ホープボートだったら2名乗れますし、

なんたってカヤックより広いのでスペースに困ることはないと思いますから。

私の足漕ぎカヤックの定員は1名ですが、

家族で釣りをするのは私しかしないので当面は事足りそうです。

 

エレキモーターの存在

ほぼ足漕ぎカヤックに決定していたときに、

エレキモーターの存在が浮上し、私を最後まで悩ませました。

エレキだったら横に寝かしても大丈夫なので

車での移送が楽ちんだからです。

 

 

重量は2馬力エンジンの乾燥重量が約15kg近いのに対して、

60ポンドクラスで10kg前後。

本体自体の重量はエレキの方が軽いのですが、

エンジンは燃料が満タンでプラス1リットル(kg)程度の重さになるのに対して

エレキに必要になるバッテリーは50Ah程度でも約14kgの重さです。

そして航続距離は、2馬力エンジンの場合だと全快で約1時間で、

20km前後の距離になるようです。

対してエレキは60ポンドクラス(0.9馬力)で出力が600w程度だと

50Ahバッテリーで全快だと50分も保たなく航続距離は9km程度。

*ちなみにアマゾンでは60ポンド以上のエレキは1点のみあり、

160ポンドのものがありました。しかしこれだと2馬力をかなりオーバーしてしまうので

船舶免許が必要になり、船舶検査も必要になってしまいます。

もとい2馬力程度のエレキを動かすには、さらに大きく重いバッテリーが必要になってしまいます。

 

50Ahのバッテリーだとさすがに貧弱で、航続距離的に厳しそうです。

重さ30kgを超えそうですが、少なくとも100Ahくらいのバッテリーが

必要そうです。しかしそれでも20kmも航行できないと思うので、

どうしても航続距離が長くなるのであれば、

2馬力エンジンが現実的だと思いました。

  

購入した分割カヤックは全長は3mあるので、主観的には自分の体重を含め

150kgくらいまで問題なく積める気がしています。

積載重量がある程度重くないと、

移動はしやすくても横揺れなどが大きくなり安定感が損なわれてしまうようなので、

よほど重すぎなければ重いのも悪くはなさそうです。

なので30kg程度の重さのバッテリーであれば問題なさげです。

 

ちなみにリチウムイオンバッテリーという高価なバッテリーもあり、

アマゾンで見つけたものだと100Ahで重さはわずか11.3kg程度しかありません。

その代わり価格は6万円、、、

 

 

分割ホープボート+エレキモーターでしたら

車内で占めるスペースも足漕ぎカヤックと大差なさそうですし、

エレキは横にしてもいいので移送も容易です。

導入費用も大差なさそうですし、メンテも同じく容易そうなので

この組み合わせはアリでした。しかし、、、

 

・問題ないとはいえ、バッテリーとエレキだけで約45kgも重くなってしまう事

・エレキとバッテリー+エレキ用のマウントなどパーツが多くなってしまう事

・当然ですが常にバッテリーの残量を気にしなければいけない事

・航行中に船が分解状態にならないかの心配(実際そういう事故もあったので)

・もし大波を被ってしまったら沈没する可能性が大きい事

ホープボートの方が広くても、それほど荷物は多くないので必要性があまりない事

 

以上の事が気になってしまい、断然気軽な足漕ぎカヤックにしました。