まる1日、足漕ぎカヤックに乗ったレビュー
前回の記事はただただ疲れた事ばかり書いてしまったので、
今回は私の分割カヤックの性能について感想をまとめたいと思います。
目次
防水性能
海から戻った後、カヤックの前側と後側のハッチを開けて
浸水していないか確認しましたが、前側は水滴が少しある程度でした。
あと、独立している足漕ぎカヤックを取り付け部分↓も外して、
排水キャップも外して中を確認してみました。
排水キャップがあるくらいなので、多少は浸水しているかと思いきや、
水滴すらありませんでした。
全体的にも現時点で浸水は全くないようで、防水性能は問題ないように感じました。
追記(9/13)
2日連続でカヤックを使用したので追記します。
カヤック後方は浸水はほぼゼロです。前方が若干浸水しました。
量にしたら50mℓ程度なので僅かですが、チャポチャポ音がします。
また独立箇所は浸水ゼロです。ここはいちいち外さなくても
揺らしてみて水の音がしなければ外す必要はないと思います。
安定性能
このカヤックは全長が290mm横幅80mmと平均的な大きさですが、
一般的なシットオンカヤックと重ね合わせて比較してみると
↓コノように面積が広いため、比較的安定感があります。
それでもサイドフロート等を増設したカヤックに比べれば安定性は劣ると思うので、
バランスを大きく崩すような行動は一切しませんでした。
↓この日にした、重心が多少なりとも変化する動きです。
・前側ハッチを開けてアンカーを取り出して、さらにアンカーを海に落とす
・アンカーの紐を左舷先端にあるクリートに結ぶ
・足漕ぎペダルを取り付けたり外す
・クーラーやバッカンに荷物を出し入れする
・椅子に座ったまま居眠りする
初回で注意もしていたので、ひっくり返りそうになることや
ヒヤッとすることは全く無かったです。
カヤックの沈み具合(浮力性能)
船に積む荷物の重さがどれくらいなのか、図にまとめてみました。
重心はほぼ中央な様で、海の上ではほとんど水平な状態でした。
沈み具合を撮影した画像は今はないのですが、図にすると↓コレくらいでした。
このカヤックの最大耐荷重は約200kgと記載されているので、
今回の場合ですとカヤックの自重を除外すると荷物の重さは約20k。
それに自分の体重が加わると100k弱。
排水口からも海水が見え隠れしてましたが、耐荷重値的にはまだ余裕がありそうです。
ちなみに重量が軽すぎると安定性が逆に落ちると、
どこかで見かけました。軽い方が移動は速くて楽だと思いますが、
横揺れに対する安定性は、ある程度の積載重量があった方が良いようです。
前後部の連結強度
先に連結したカヤックの分解方法です。ネットで調べてこの方法を知りました。
カヤックを上下逆にして、縁石などに乗り上げる形で浮かして、
連結部分に体重をかけます。
またいで座りながらジャンプするか、立ってジャンプする感じです。
この方法であれば、そんなに時間もかからないはずです。
しかし、縁石や地面と接触している箇所にタオルか敷かないと必ず傷が残ります。
このような構造上、海の上では『へ』の字に折れることはあっても
その逆はなさそうです。
上側は2箇所のベルトで連結しているので、これが外れない限り
『へ』の字に折れる可能性はゼロだと思います。
実際、最後まで分割箇所がずれたりすることは一切なく、
強固な連結状態をキープしていました。
ただこのベルトの留め具ですが、ベルトがもし抜けようとすれば
引っかかるのだと思いますが、
ギツギツに締まってはいません。遊びがある状態なのです。
『エッ!!』と思うかもしれませんが、
カヤックの前後を連結すると微動だにしない状態になるので、
このベルドで締めてさらに密着させたり、逆に緩めて余裕をもたせるような
ことはできないのです。
あくまでストッパー的なベルトなのです。
ノット(速度)
正確には測ってないのですが、
今回移動した距離に対してかかった時間で計算すると、
だいたい3〜4kmくらいだったと思います。
ネットで調べると足漕ぎカヤックは最高速は6kmくらいで、
平均4kmとありました。
足漕ぎカヤックは楽というイメージが強いようですが、
このくらいの速度でも自転車で平道を走っているときのように楽ではありません。
傾斜がどれくらいだろ、15〜20°くらい?の坂道を、
ギアのないママチャリで登っているイメージです。
立ち漕ぎしないで座ったままでも登れなくない微妙な坂です。
ただし座ったままだとスピードは遅くなり、太ももだけに負荷がかかります。
立ち漕ぎするとスピードも出て速く登れるけど疲れる、といった感じです。
そこは個人差があるので、体力に自信のある人は気にしなくていいかもしれません。
速度や移動できる距離がだいたい分かってくると、移動の計画もたてやすいですよね。
1日で移動した距離は4kmくらいで、
一気に移動できる距離は1kmくらいな感じでした。
旋回性能
舵の旋回は左舷にあるレバー操作で簡単にできました。
レバー操作に重みもないので力もいりません。
旋回径の長さは正確には分かりませんが、
だいたい5mくらいの円を描いて反転出来る気がします。
手漕ぎのパドルについて
まず魚探などが手すりに付いていると邪魔でまともに漕ぐことができません。
前に普通のシットオンタイプの手漕ぎに乗った時は
すいすいと前に進めたのですが、
これだと思ったように前に進みませんでした。
ネットで調べてみても普通は手漕ぎの方が速いか、
少なくともそんなに遅くはならないはずです。
しかしこのカヤックは流曲線じゃないせいか分かりませんが、
足漕ぎの方が速いかもしれません。
次回、速度を測定できるアプリを使って足漕ぎと手漕ぎを比較してみたいと思います。
結局どうなの?
全ての項目で高い評価をさせていただきました通り、
この分割カヤックには現時点では非常に満足しています。
しかしこれは全てのカヤックに共通すると思いますが、
大変で疲れるのは、海に出るまでと、海から帰着した後だと思います。
初回の私の場合、行きはまだ体力もありましたが、
いきなり海に出る前からかなり体力を消費してしまいました。
そして1日海に出て残りの体力が僅かな状態で岸に戻ってしまい、
車までカヤック等を運ぶのに本当に苦労しました。
行き来でいかに体力を消費しないようにするか改善できる事があれば改善し、
そして体力をちゃんと温存して岸に戻る。
カヤック自体は申し分ないので、今の私にはそういった事が大きな課題になっています。
最後に、もし転覆した場合の回復行動です。
↓この動画は非常に参考になるオススメ動画です。
前は転覆しても普通にまた乗れるだろうと思ってましたが、
この動画を観ていなかったら海の藻屑になっていたかもしれません。
もし前の私と同じ考えの人がいたら観てみてください。
転覆したときに海底に物を落とさないようにしとくのも大事ですが、
回復行動の邪魔にならない艤装の付け方も大事そうです。