〔後編〕電動リールや魚探用にリチウムイオンのバッテリーを作ってみる(BMS取り付け失敗)
目次
本日、9/22に注文した充電器が23日くらい経ってやっと届きました。
ですので本題の作業を再開したいと思います。
今日までにBMSのバッテリーへの取り付け作業は済ませておきました。
BMSとは
バッテリー全体と同時に個々のバッテリーも管理してくれる物だと思います。
どういった管理をしてくれるかはBMSによって異なると思いますが、基本的には
過充電の防止:一定の電圧以上にならない(個々のバッテリーごと)
急速充電の防止:一定の電流以上による充電(Charge)ができない
過放電の防止:一定の電流以上を放出(Load)できない
この様な制御をしてくれはずなので、私のバッテリーは4っつのセル(バッテリー)で構成されているので、満充電になったセルから充電をストップして、満充電じゃないセルは充電継続してくれるものだと思っています。
アマゾンで購入したBMSはこれです。
正直BMSを取り付けるのは初で、正常に取り付けられる自信はなかったので、失敗しても良いように安めな物にしています。
商品名の4Sというのは、4っつのセル用という意味です。製品の情報はこの画像にあるのみで、電流上限は100A以下とかなり高く、仮にエレキモーターで使ってもそこまでいかないはずなので、この制御は意味がなさそうです。
充電電流は8A以下の制御があるようです。
BMS取り付け作業開始(失敗例です。参考にはしないでください)
届いたBMSの前後裏表の画像です。
プレートを外してみました。
説明書とかは入っていません。
基盤上の記号は世界共通だと思うので、配線は他の商品を参考にしました。
この配線図を参考に、一応自分でも配線図をまとめてみました。
作成した配線図の通りに作業を開始したいと思います。
最初に各銅線を必要な長さでカットしました。
そして配線図の通りにハンダで接着します。
問題発生!
OUTのコネクタに電動リールや魚探をつなげてみましたがつきません。
バッテリーのプラスマイナスに直結すればつきますが、BMSを介すとつきません。
テスターでOUTの電圧を測定しましたが、なぜかきっかり12V。一応電気自体は来ている様です。
各セル用の細い配線に間違いがないか、何度も確認しましたがミスはない様です。
他に配線例がないかネットを検索しているとこのような図がありました。
Loadの場所をテスターで測定しましたが、こちらは12.4Vくらいでしたが、ここも電動リールと魚探は反応せず。
仕方ないのでマイナスの場所を以下の画像左下の場所(B-)に変更しました。
この配線図の通りに修正したのが↓これです。放電用のコネクタと充電用のコネクタが別々になりました。
新たにマイナスをつなげた場所は、バッテリーのマイナスとつながっている場所なので、この場所に放電用(Load)のマイナスをつなげれば、つくのは当然です。
この様な配線図はネットでは見つけられなかったので、BMS本来の機能が正常に機能するかは使ってみないと分かりません。もし正しい場所が分かる方がいましたらコメントしてくれると大変嬉しいです。
とりあえず最低限機能して欲しい事は、各セルごとに過充電の制限が出来なくても、全体的な過充電の防止です。各セルの充電状態にバラつきが大きくなったら遅かれダメになると思いますが、、、
購入した充電器のスペックは14Vとなっているので、多分14V以上は充電されないはずです。
急充電制御に関しては、購入した充電器が2Aという充電スペックなので、BMSが機能しなくても問題ないはずです。
原因がわからない以上、次もしBMSを購入するときは基盤にP-などがある基盤にするつもりです。
充電器の作業開始
購入した充電器はこれです。DC用なので、コネクタの形状を変更する必要があります。
ちなみにUS用にしておけば、日本のコンセントにはそのまま挿せます。
充電器はこの様に届きました。
作業を開始します
完成しました。
テスト開始
充電のテストをするために、まず最初にバッテリーを消費しないといけません。
10時間程度、振動子をつなげた状態で魚探をつけっぱなしにして電圧を測定しましたが、13.2Vとあまり電圧は下がりません。
ダメ押しに非常電源のバッテリーとこの自作バッテリーを付け替えて、扇風機を強で回したところ数分でストップ。再度電圧を測定したところ12.26Vといい感じに。
充電テスト開始です。電圧の測定には、基本的にテスターを使います。
行うテストの内容は2点です。
1:まず充電して電圧が上昇するか?
2:1が成功する前提で、満充電で充電がストップする値は?
テスト結果
充電開始して2時間後にテスターで測定したところ、電圧の上昇が確認できました。どうやら充電はされているようなので1はクリアです。
充電器のスペックは2Aですから、満充電に戻すには24時間以上必要になるはずです。
以下は、テスターで電圧を測定した結果です。
スタート時:12.26V
02時間後:12.5V
10時間後:12.62V
17時間後:12.65V
20時間後:12.65V
夜中を挟んだので途中間が空いてしまいましたが、12.65Vから電圧が上昇しません。BMSの方でストップしてしまっている様です。多分15時間くらいしか充電できてません。この充電器は2Aなので、バッテリーが6.5Ah仕様なのに対して3Ah程度しか充電できていない事になります。
各セルの電圧を測定したところ、0.1V程度のバラつきがあり均等には充電されていませんでした。
よってこのBMSの取り付けは完全に失敗です。
P+などがあるBMS基盤を購入して取り付けてみたいところですが、現時点ではその気力は湧いてきません。Bluetoothで設定するタイプは敷居が高すぎで絶対無理です。
しかしこのままではゴミ箱逝きです。
購入した充電器は14V程度で電圧がストップするはずなので、BMSを外しても過充電にはならないはずです。
なのでBMSを取り外して、単純にプラスマイナスに充電器や魚探などを直結する仕様に変えました。
そして充電が本当に14V前後で止まるか充電開始です。
毎回電圧を測るのが面倒なので電圧計(エレキのバッテリーに付けようと購入したもの)をつなげてみました。
やはりまだまだ充電できるようで、電圧はどんどん上昇します。
そして14.3Vに到達。
14.3Vに到達して3数時間が経過しました。どうやら14.3V以上にはならないようなので、この充電器で過充電は防げそうです。
*エレキ用に購入したリチウムイオンバッテリーに付いていた充電器は14.8Vで充電がストップします。14.8V充電されても、コンセントを抜くと即14Vまで下がります。そのエレキ用のバッテリーも3.2Vのセルなので、この充電器が14.5V前後でストップするのは適正だと思われます。
また自作したバッテリーのセルは、以前単体で充電を試したところ4V以上の充電が可能でした(充電をやめると即下がりますが)。ですのでもし過充電がされれば16Vとかになってしまうはずです。
しかし大きな過充電は無くともBMSがないと各セルに電圧のバラつきが生じ、電圧が高いセルは多少の過充電が繰り返され、結果的にそのセルから寿命になり、1つでもセルがダメになってくるとバッテリー自体が使い物にならなく、、、
とりあえず捨てるよりはましなので、この状態で実用転換したいと思います。
作ったバッテリーの実用転換
この自作バッテリーの重量は580gです。
*以下の画像は、充電テスト前のものなのでBMSが付いています。
少し重さがありますが、せっかくなので無理矢理このバッテリーを竿にぶら下げられるポータブル仕様にしてみたいと思います。ポータブル仕様と言っても、単純にシュリンクを使って吊るすだけです。
シュリンクだとツルツル滑ってしまうので、滑らないようにもう一工夫必要そうです。
それかロッドをまとめる時に使うようなベルトや、いっその事ビニールテープとかの方がいいかもしれません。剥がすときにベトベトが残りそうですが、、、