目次
足漕ぎカヤック初航海にして、
精神的にも肉体的にも大ダメージを受けてしまいました。
あれから半月くらい経ちましてが、
正直、足漕ぎカヤックを続けられるのか?まだ不安な気持ちがあります。
たまにメルカリなどでも数回しか使っていないカヤックやボートが
一式売りに出されているのが少し理解できた気がします。
問題なのはとにかく体力です。
もうすぐ50ですから、体力は日に日に少しずつ確実に衰えているはずです。
なので少しでも楽するために
素直に動力を導入することにしました。
ちなみに全長333mmを越える船にエレキを付けた場合、
2馬力未満の動力でも船舶登録が必要になってくるようです。
私のカヤックは全長300mm未満なので、そこは大丈夫のようです。
ハイガーの20lbエレキモーターにした理由
自分はけっこうズボラなところがあるので、
手間がかからない事はかなり重要なのです。
ガソリンの船外機は横に出来ないので運ぶときはスタンドが必要で面倒そうです。
エレキモーターだったらメンテも楽そうです。
そして購入したのはこれです。
最初は同じくハイガーの55lbモデルか、
TOP.STARの60lbモデルで検討していました。
だいたいこれくらいのポンド(lb)を越えて80lbくらいになると
12Vでは電圧不足なようでほぼ24V仕様になります。
24仕様になると一気に価格も高くなってくるようで、
ものによっては12Vのエレキが余裕で2台買えてしまうくらいです。
なのでコスパ的には55lbあたりが良いのかな〜?と思っていました。
ネットの動画を色々見ていると、
だいたいエレキの速度は、55lbのタイプで海上で5km前後でした。
20lbのタイプはさぞかし速度が落ちるのかと思いきや4km前後。
lbの数値は半分以下になっても速度は1km前後落ちる程度なのです。
これには少し驚きました。
【カヤックフィッシング】 新エレキモーター検証 MAKO10 - YouTube
*動画は同じ条件下での比較ではないので正確な比較にはなりませんが、およその目安として参考にしています。
ハイガーの20lbモデルは重量はわずか2.3kgで定格出力は200Wです。
一方、55lbモデルは8.8kgで600W。
600Whのバッテリーだったら20lbモデルだと3時間稼働させることができ、
時速4kmの場合約12km移動できることになります。
そして55lbモデルの場合、1時間しか稼働できなく移動できる距離は約5kmとなります。
*エレキの連続使用はしないように記載されてます。あくまで計算上の比較です。
バス釣り大会とか?でポイントへの移動を競うわけでもなければ、
lbの数値にはそれほど拘らなくていいのでは?と思うようになりました。
もちろん馬力が高ければ、潮や風に逆らって移動する場合はより本来の推進力が得られやすいですし、プロペラのサイズも大きいので移動する力で優位なのは間違いないです。
ハイガーの40lbと20lbを比較してもRPM(1分間の回転数)は同じですが、
プロペラのサイズは直径23cmに対して14cmと差がありました。
しかし私の場合は海釣りなので移動距離が長くなる可能性がありますし、
あまり重いバッテリーは積めないけどバッテリー切れは死活問題です。
↓稼働時間は違いますが重さを比較してみました。
55lbクラス(本体8.8kg/600w)でリチウムバッテリー(100Ah/1200Wh/11kg)だと合計20kgになります(稼働時間は最短で2時間)。
20lbクラス(本体2.3kg/200w)でリチウムバッテリー(60Ah/720Wh/6.5kg)だと合計9kgくらいです(稼働時間は最短で3時間36分)。
価格もエレキ本体は20lbの方が55lbより1万円くらい安価ですし、上記の場合のバッテリーの価格差も1万円以上あるのでトータル2万円程度安く抑えられます。
もうこうなると20lbモデルを選択しない理由が見つからなくなってしまいました。
エレキモーターに必要なバッテリーを考える
リチウムイオンバッテリーがもっと安価であればあまり悩む事もないと思いますが、
普通にエレキよりバッテリーの方が高い価格になってしまいます。
何か良い電源はないのか?と考えさせられるわけです。
しかし選択肢はそれほど多くはありません。
そこで私が素人らしく思い付いたのが
ジャンプスターターです。バッテリーが切れた車のエンジンを動かすやつです。
電動リールでちょこちょこ使っていたので、
それを流用できないか?と思ったわけです。
(後に大きな勘違いをしたいた事に気づきます。真似をしないように)
私のジャンプスターターは容量が22000mAh。
22000mAhってことは22Ahあります。
ピーク電流は2000Aも出力できるようです。
ハイガーの20lbモデルだったら必要な電流は16.6A(200Wh÷12V)なので、
このジャンプスターターだったら22Ahあるから1時間程度だったら動かせるんじゃ?と思ったわけです。
リチウムイオンバッテリーだと12V60Ahでも36000円もしますが、
この実質7000円くらいのジャンプスターターを4個購入すれば4時間稼働させることができて価格は28000円。重さも4個でも4.4kg。
しかしネットを調べるとエレキにジャンプスターターを利用しているケースは見つけられません。私と同じような発想で思いつく人はいるのですが、結果的に皆断念しています。雲行きが怪しくなってきました。
エレキが届いたら今あるジャンプスターターを使ってみれば即分かると思いますが、
実際は1時間どころか30分も回らないのでは?と気づきました。
理由は22000mAhとありますが、
電圧は12Vではなく3.7Vか3.2V基準だからです。
商品の紹介ではどのジャンプスターターもWhの表記がありません。
なので私は22Ah×12V=電力量は264Whだと勝手に思い込んでました。
264Whあれば20lbモデルは200Whなので1時間以上まわせると思ったのです。
しかし3.7Vか3.2Vだとすると、3.7Vの場合×22Ah=81.4Whしかなく、
20lbモデルだったら25分も回すことはできないはずです。
*この類のバッテリーは全て使い切ると性能がかなり落ちてしまうのでフルに使うこともできません。実質15分程度でしょうか。
Ahを12V基準に置き直すと、22Ahだったのがたった6.78Ah(81.4W÷12V)になります。
さらに2回の昇圧ロス(-15%×2)を考慮した場合、4.89Ah/58.68Whくらいに減退します。そうなると20lbモデルだったら約17分しか回せないことになります。
ですが先日、このジャンプスターターでエレキを回した実験では27分回転させることができたので、バッテリーは3.7Vの直列で構成して12Vにしているのかも?(USBとかは降圧している?)と思いました。容量(Ah)だけは多く見せかけるために3.7V基準で表記している可能性があります。
どちらにせよ昇圧ロスが有る無いに関わらず、回せる時間が短いのに変わりはないので、このジャンプスターターをエレキ用に使うのは無理がありそうです。
例えば↓こんな容量67200mAhのポータブル電源があります。
私のジャンプスターター3個分に相当しつつ価格はこちらの方が少し安価です。
このままではエレキにつなげられないので、仮に中からバッテリーを取り出して使えるようにしたとします。
67.2Ahあれば消費電流が16.6Aの20lbモデルだったら4時間くらい回せる?
と以前の私なら思うわけです。
しかしこの商品はちゃんとWhの記載が240Whとあるので、
200Wh消費する20lbモデルのまわせる時間は1時間ちょいだってことが分かってきます。
このポータブル電源もジャンプスターターと同じように、3.2Vか3.7Vなのです。
実際計算してみると、240Wh÷67Ah=およそ3.5Vとなります。
Ahを12V基準にしてみると、
3.5V/67200mAh→5V/48000mAh→12V/20000mAh/20Ahとなります。
(昇圧ロスを考慮したらさらに減退します)
20Ahで2万円だったら、普通にリチウムイオンバッテリーを買った方が全然安いです。
結論としては、やはりジャンプスターターやモバイルバッテリーをはじめ
このような安価なポータブル電源のバッテリーをエレキ用として使うのは難しいと思いました。
また電気の容量が低ければ当然使用時間は短くなりますが、バッテリーへの負荷も大きくなるようです。
例えば私のジャンプスターターは12vだと約6Ahしかありませんが、17Aを消費する20lbのエレキでも動かすことができます。多分50Aを消費する55lbでも動かすことができます。しかし消費する電流が多くなれば当然バッテリーへの負荷が大きくなってきます。
理想的放充電は1cみたいです。このcはcレートと言われているようです。
1cであれば、バッテリーへの負荷も小さいので末長く使えるみたいです。6Ahの場合、1cは同じく6Aです。しかし20lbは17Aを消費するので3cに相当します。なので1cに比べればバッテリーへの負荷が大きい状態になります。
ましてや50Aを消費するエレキなどをこのジャンプスタータで動かしたら、8cくらいに相当します。そうなると数分使っただけでも熱を帯びてくる可能性があります。
そのまま使い続ければ、さらに悪い事態が起こり得るかもしれません。
ネットではバッテリーが中から飛び出してくる、なんてコメントもありました。
ですのでそういった意味でも容量の小さいバッテリーを使うのはリスクがありそうです。
追記「エレキが届いたので早速ジャンプスターターでテスト」(9/10)
速度は1と2が選べますが速い2速。10分回転させて10分休憩を繰り返しました。
5分経過時:ジャンプスターターの100%ランプが消灯。エレキの方は100%のまま
16分経過時:ジャンプスターターの75%ランプが消灯。エレキの方は同じく100%のまま
そして20分経過しましたが、ジャンプスターターはまだ残量50%のランプが点灯。
エレキの方は100%が点灯。エレキの残量表示は全くあてにならないですね。
しかしこの時点でジャンプスターターの方の残量表示はまだ50%を切らないので戸惑いました。
また何か勘違いしている可能性が、、、と思い始めましたが、とりあえずはもう少し実験続行。
そしてさらに7分(合計27分)くらい経過したときです。
モーターの音があきらかに少し弱くなったように感じました。
するとエレキの残量表示100%ランプがフッと消灯。すぐさま50%ランプも同じように消灯。急激な電圧低下??
即ジャンプスターターの残量表示を見ました。
数秒前まで残量50%〜が点灯していたのですが、いつのまにかまさかの全部消灯!!!
モーターの回転を止めても、最小の25%〜ランプすらつきません。
止めるとエレキの方はまた100%が点灯。
モータはまだ回りますが回すと同じように消えていきます。
今、ジャンプスターターを充電していますが、また元の良い状態に戻せるかは分かりません(後日満充電ができました)。
実験結果的には、使える時間はほぼ予想通りでした。
ただ電圧低下がなかなか起きず急激に起きたので、
残量が少なくなる前に停止することができず、
ほぼほぼジャンプスターターの電気を全て使い切るという予想外な結末となってしまいました。
もし緊急でこのジャンプスターターを使うにしろ、やはり15〜20分程度がいいリミットだと思いました。
リチウムイオンバッテリーを自作を試みる?
ネットでリチウムイオンバッテリーを見ていると、
組んでいないバラの状態だったらだいぶ安いようです。
自作はBMSを付けたりとそう簡単にはいかなそうですが、
↓これならもし自作に失敗しても勉強としてなんとか割り切れるかな?と思い
購入してみることにしました。
購入したのは6500mAh/32700/3.2VのLiFePO4の4個セット1625円の3セットです。
しかし商品が発送されたばかりだというのに、またしても勘違いをしてしまいました。
勘違いというより単純に学がないだけなのですが、、、
バッテリーを直列でつなげた場合は容量は変わらないという
小学生で習うことを完全に失念していたのです。
試しに小六の息子に「電池2個の直列と1個だけではどちらの豆電球が長く光る?」と。
普通に「同じ」と即答されました、、、
↓図で表すと以下の通りです。
いくらバラでも12V/78Ahが6000円で買えるわけないですよね、、、
なので今となってはこの商品が届いても処遇に困っています。
エレキに使っても1時間ちょいくらいしか保たないので時間的に容量不足です。
であれば4直列だけのバッテリーを作って、
電動リールやら魚探に使おうか思惑中です。
電動リールは今のところジャンプスターターを使ってますが、
コードがやはり邪魔な時が多々あるので、
4直列1セットを竿に縛り付けるコンパクト型を作るのもありかもしれません。
そんなこんなで自作する前からお話にならないようなスタートをきってしまったので、
多少高くても出来物のバッテリーを購入するのが一番良いのでは?と
考えを改めています。
そこで目星を付けたバッテリーは↓コレ。
60Aモデルでも良い気がしています。どちらを購入するかはまだ分かりません。
今回のエレキの導入計画が成功すれば、海上での移動はかなり楽になるはずです。
*素人考えなので数値等、鵜呑みにしないようご注意ください。
しかもいくら軽いエレキとはいえ、バッテリーとあわせると約10kgの増量になります。
今でさえ海と車の行き来は本当に苦しいのに、
より辛くなるのは間違いありません。ですので
無理して一度で行くよりは小分けにする予定ですが、
果たしてエレキ導入したことで結果的に本当に楽になれるのか??
こればっかりはやってみないと分かりません。
今度エレキで海に出たらまたご報告したいと思います。